「061005 」

のゆたけしいとまごえにひらり
かえるはゆびなえしのヒロイズムを食む。

日に
くゆられなすけし白たえのもどりぐさに
とびなゆけしもどしぐさは
きみどりいろの発作をしずめけれども
とむらいの希望はあいかわらず
のどぼとけをぐずぐずならして
天メンジャンのはいいろの
ふところに
一人なんなくしまわれて
あるのでした。

気さくなかげらう
うしろゆびを
泣き疲れたくすりゆびの切断面に植え込み
なおも嗚咽いただかしめ。

ひたいのなか
色香のあじゃりにひいらぎに
ゆるびなきドラエモンの白たえをうえこみ
さらに泣き
泣き
日の光メレンゲにたとえて弓を引く。


海藻もじゃりに瓦解するひろまりの抱負どよめき
とまどいの雨
綾小路の衝突面に破砕する泥海のしずく
ひた
ひた
落つる。

たうたうしきためらいにあって
いまだ現前せぬ
入間のぬぼこ、ひろまりゆけひらがりゆけ
ため池のぬぼこ。
しきを飲み
せめぎあう二つの間
理と俗のしのぎのなかで
藻屑の愛を引き受けてくだせぇ。


白やりが今も泣く
空へそらへともじゃりぐさのかいそうを
ゆべなえしのおしろいのずっとむこうまで
ひきずっていく。